額縁に飾るものは絵画や写真だけではないということを、海外生活のなかで知ることとなりました。
仕事の関係上にて、海外に長期滞在する機会があり、現地でお世話になる外国人スタッフの皆さんに、日本製の扇子や日本手ぬぐいをお土産としてプレゼントしたところ、彼らは早速、思い々に額縁を用意して扇子や日本手ぬぐいを壁に飾りはじめました。
使用方法が間違っていると指摘しようともしましたが、壁に飾られた扇子や手ぬぐいが、あまりにも素敵なオブジェであったので、そのセンスや感覚に圧倒された思い出があります。
それから、私自身も思い出の品を額に入れて壁や卓上などに装飾する技を身に付けたのですが、西洋のインテリアづくりには、日本人にはない発想がたっぷりと詰まっています。
ヨーロッパの街並みには、建築物のあらゆる壁に所せましと様々なテイストの額縁をみつけることができますが、1つとして同じものがないことに、個性を尊重するお国柄が現れているのだろうとも考えさせられる日々でありました。