クロスステッチの時代

クロスステッチと聞いて「刺繍」をイメージできる女性が最近減ったのは、女性の社会進出の場が増えつつあることに影響があるのでしょうか。

刺繍の良さは一針一針に気持ちを込めることにあります。

ブライダルや出産、入学、快気、新築祝いなどに、額縁に入った刺繍を贈り合うような習慣は時代とともに消滅しはじめてしまったのでしょうか。

皆さんのご自宅には針と糸などの入ったお裁縫箱はございますか?最近は針に糸を通すことができない子どもたちがいるとも聞いております。私が生きた時代には、「雑巾」は自宅にあるボロ布を夜更けなどの暇な時間を利用して家族が手作りしましたが、「雑巾」をお金を出して購入する時代が現代の日本社会の姿であると見聞きし、たしかに働く女性たちにそのような時間が無いことを実感しております。

筆者の祖母や母は、毎日、当たり前のように家族の誰よりも早起きし、朝から晩まで自宅の掃除や家事をこなし誰よりも夜更けまで何やらの作業をしていたことを思い出します。

電車やバスに乗る時間も小袋に入った糸と針を使って刺繍や編み物をしていました。必要な日用品が簡単に手に入る時代に生きる皆さんにとって、「裁縫」や「手芸」は煩わしいものとなってしまったのでしょうか。

最近、みかけなくなったクロスステッチに没頭する女性の姿は、いったいどこに行ってしまったのでしょうか。自宅に飾られた祖母や母の刺繍作品を眺めながら、最近の自粛時間にこんな事柄を考える機会が増えております。

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